こんにちは、けうzenです。
「打ち込めるものが欲しい」と思っても、何から始めればいいか分からず立ち止まってしまう。
そんな状態のまま、いくつもの「やってみたい」がスルーされて、時間だけが過ぎていく。
新しいことに手を出しても続かず、「自分には向いてない」と自己否定が募ってしまう。
——そんな経験はないでしょうか。
焦りはあるのに、見つからない。何に夢中になれるかさえ、もう分からない。
でももし、そのヒントが「すでに自分の中にある」としたら、どうでしょうか?
この記事では、「打ち込めるものが見つからない」と感じる理由をひも解きながら、自分だけのヒントを「過去の思い出」から探り出す方法を紹介します。
ほんの少しの記憶の掘り起こしが、意外なほど大きな気づきにつながるかもしれません。
あなたがまだ気づいていない、打ち込めるものの『芽』を一緒に見つけていきましょう。
それでは、どうぞ。
私たちが「打ち込めるもの」を見失う理由
「自分には何も打ち込めるものがない」と感じているとき、それは単に見つかっていないというより、見失っていることが多いんです。
なぜ私たちは打ち込めるものが見えなくなってしまうのか。大きく分けて3つの理由があります。
1つずつ見ていきます。
選択肢が多すぎて動けなくなる
今はなんでも検索できて、始められる時代。
けれど、その「何でも」はときに重荷になることもあります。
趣味を探すにしても、料理、筋トレ、キャンプ、釣り、イラスト…情報がありすぎて、どれも中途半端に思えてしまう。
どれが正解か分からないけど失敗はしたくない。だったら最初から動かない方がマシ…。
そんなふうに考えてしまう人も少なくないのではないでしょうか。
これはある意味、「打ち込めるものに出会うための運試しを、始める前に止めてしまっている」状態です。
選択肢が多い今だからこそ、まずは「これが少し気になるかも」という感覚を大切に、小さく試していく姿勢が何より大切です。
過去の記憶がブレーキになる
「あの時も続かなかったし」「どうせ自分には向いてない」。
後ろ向きな記憶が、やりたい気持ちよりも強く心に居座るものです。
でも本当にそうでしょうか?
当時はただタイミングが合わなかっただけかもしれないし、やり方が合ってなかっただけかもしれない。
それなのに、「またがっかりするのが怖い」と思って、新しいことへの挑戦を止めてしまう。
過去の経験は参考にはなっても、未来を決めつける材料ではありません。
むしろ「なぜ続かなかったか」「何が合わなかったのか」を振り返って、自分なりの取扱説明書を作っていくことで、「打ち込めるもの」に出会う確率を着実に上げていけます。
情熱は最初からあるものという誤解
本当に打ち込めるものって、最初から「これだ!」とドンピシャで自分にハマるものではなかったりします。
大抵は、「あれ?ちょっと楽しいかも」から始まり、「気づいたら続いてた」くらいの温度感から育っていきます。
しかしながら現代の私たちは、「んー、そんなに面白くないかも」と自分の中のジャッジが早すぎて、すぐにやめてしまう。
その結果、打ち込めるものを、育てる前に摘んでしまっているんです。
打ち込めるものは、最初からあるのではなく、育てていくもの。
小さな違和感に気づける感性、根気強く面白さを見出そうとする視点が、打ち込めるものを手にするための鍵になります。
全ての起点は思い出の中にある
「これだ」と思えるものを探しているのに、どこにも見つからない——。
そんなとき、いったん過去に目を向けてみましょう。
私たちが本当に心を動かされた体験、夢中になれた瞬間というのは、これから打ち込めるものを探す上で大きなヒントになります。
そして、そんな夢中になれた瞬間というのは、すでにこれまでの人生のどこかであなたに刻まれていることが多いです。
なぜ「過去の記憶」が打ち込めるものにつながるのか
私たちの価値観や好み、楽しいと感じる感性は、突然出来上がったわけじゃありません。
子どもの頃の原体験、何気ない日常の繰り返しが、少しずつ形づくってきたものです。
昔よくやっていた遊びの中に「創る」「人に教える」「集中する」といった自分の得意性が潜んでいたり。
忘れていたけど、無意識に何度も繰り返していた行動の中に、自分が自然と向かってしまう傾向が表れていたり。
過去の記憶は、「どういう時に自分が楽しいと感じるのか」というヒントの源泉でもあるんです。
自分の原体験を可視化する方法
では、具体的にどうやってその記憶を掘り起こせばいいのか?
おすすめは、「エピソードを深堀る」ワークです。
- 小学生の頃、時間を忘れてやっていたことは?
- 誰にも言わなかったけど、実は楽しかった授業は?
- 誰に褒められるでもなくただ黙々とやってたことは?
- 今でもふと思い出す懐かしい瞬間は?
ノートに書き出して、1つずつ「なぜそれが楽しかったのか」「どんな気持ちだったのか」を自分の記憶にインタビューしていく。
すると、「自分だけの物語」に共通して流れる価値観や感情がゆっくり見えてきます。
思い出に潜む「今に通じるヒント」を見つける
次に大事なのは、原体験から「今の自分がどんなことに惹かれるか」というヒントをもらうこと。
昔図鑑を眺めるのが好きだった人は、「新しい知識を得る」ことにワクワクするタイプかもしれない。
ごっこ遊びが大好きだったなら、「ストーリーを演じたり創る」ことに惹かれる傾向があるかもしれない。
こうした惹かれるもののパターンは、打ち込めるもの選びにそのまま応用できます。
過去は、これからの自分にとって、地図のようなもの。
思い出を掘り下げることで、「どこに向かえばいいか」のヒントが浮かび上がってきます。
打ち込めるものを見つける3つのワーク
思い出の中にヒントがあることは分かった。でも肝心なのは、「それをどう今に落とし込むのか」ですよね。
ここからは、実際に手を動かしながら自分の内側を掘っていくための3つのワークを紹介します。
難しいことは一切なし。
ノート1冊もしくはメモアプリと少しの時間があれば、誰でもできます。
「探す」から「気づく」へ。
自分の奥に眠っている打ち込めるものの『芽』を、少しずつ可視化していきましょう。
「時間を忘れた経験」を書き出す
人が時間を忘れて何かに入り込んでるとき、そこには「集中」と「没頭」があります。
それは脳や心が「もっとやりたい!」と反応してる証拠でもあります。
だからまずは、これまでの人生で時間を忘れていた経験を思い出して、書き出してみてください。
- 何をしていた?
- どんな気持ちだった?
- 終わった後、何を感じた?
子どもの頃のことでも、大人になってからの小さなエピソードでもOK。
「時間を忘れた経験」の記憶を辿っていくと、何に夢中になれるのか、自分が意外と忘れてた興味の芽に出会えるかもしれません。
楽しかった「動詞」を言語化
打ち込めるものの本質は、対象(何を)よりも行動(どうする)に宿ります。
例えば、「本を読んでたのが楽しかった」という人でも、その理由は十人十色です。
向いているアクションは全く違ってきますよね。
なので、楽しかった『動詞』を意識して、言語化してみてください。
「書く」「話す」「集める」「描く」「分析する」、動詞の中にあなたらしさが現れます。
自分だけの充実パターン探索法
最後は、ここまで言葉にしてきたものを組み合わせて「自分が充実を感じる行動パターン」を探っていくワークです。
これはある種、打ち込めるものが持っている属性を浮き彫りにする作業。
例えば、以下のような感じです。
- 「考える→まとめる→伝える」の流れが心地よい
- 「作る→工夫する→人に使ってもらう」が一番満足感を感じる
行動の順番や組み合わせで感じ方が大きく変わります。
いくつかの過去体験から共通の流れを見つけ、「自分はこのステップが好きなんだ」と言語化しておくと、新しいチャレンジを選ぶときの物差しになります。
ここまでやれば、「これだ!」と断言できるものがなくても、「方向性」はかなり見えてくるはずです。
見つけた「芽」を実践に移すためにできること
ここまでで、「打ち込めるかもしれない何か」がうっすらでも見えてきた方もいるはず。
でも、ここで止まってしまう人も意外と多いです。
理由はシンプルで、「どう始めたらいいか分からない」から。
打ち込めそうなものの「芽」を実践に移すには、できる限り簡単で単純な「小さな一歩」が必要です。
「お試し」のハードルを下げる
まずは、「お試し」の気持ちで、やってみるハードルを下げましょう。
例えば、「写真に興味あるかも」と思った場合を考えてみます。
まず、いきなり高い機材を買い揃えたり、写真映えする場所に遠出する必要はありません。
今すぐ、低コストでできることから始めてみましょう。
あえて力を抜いた形で関わることで、自分との相性をフラットに確かめることができます。
(次もやりたい!)と自然に思えたなら、打ち込めるものになるのはそう遠くないでしょう。
一歩目を決める
続いて、「最初の一歩」だけを決めてみましょう。
全体像を見ようとすると、やることが多そうに見えてきて、動けなくなります。
「まずはこれをやってみる」と一つだけ決めてみましょう。
あれこれ複雑に考えなくて済むので、腰が軽くなります。
それくらいの軽さでOKです。
動き出すと、動き出す前に思っていたよりも簡単にできたりします。
小さく始める
一歩目を決めたら、小さく始めましょう。
打ち込めるもの探しといっても、最初は小さくて問題ありません。むしろ、小さい方がいいです。
週1回、30分だけ。通勤のスキマに5分だけ。そんな小さな単位から始めてみてください。
小さな継続を積み重ねていくと、その行動が自分にとっての日常になります。
さらに、コツや工夫、こうしたらどうなるんだろう?といったアイデアが自然と浮かんでくることに気づくはずです。
そしてその蓄積が、あるとき「あれ、これめっちゃ楽しくないか?」と感じる瞬間に辿り着きます。
打ち込めるものが見つかった瞬間です。
焦らず、期待せず、ただ、少しずつ暮らしの中に取り込んでいくこと。
それが打ち込めるものの『芽』を育てる一番確かな方法です。
まとめ
今回は、「打ち込めるものが見つからない」と感じている方に向けて、その手がかりを過去の思い出の中から探す方法について解説しました。
- 打ち込めるものを見失う理由は「選択肢の多さ」「過去の失敗」「情熱に対する誤解」にある。
- 自分の原体験を深掘ることで、価値観や好きの傾向が見えてくる。
- 楽しかった「動詞」や自分だけの「充実パターン」を言語化すると、満たされる行動の特徴がわかる。
- 見つけた打ち込めるものの「芽」は、小さく・気軽に・お試し感覚で実践するのがコツ。
「打ち込めるものを探す」と聞くと、多くの人は未来に向かって外に探しに行くイメージを持ちがちです。
しかし実は、本当に自分に合ったものは、すでに自分の中にある記憶や感覚の中に隠れていることが多いのです。
本記事のワークを通じて、(ああ、自分には見えてなかっただけで、ちゃんと『好き』や『夢中になれるもの』があったんだな)と思えた方もいるのではないでしょうか。
記憶を辿り、これまでの自分に聞いてまわって、自分の感性を言葉にする。その積み重ねが、「これだ」と思える打ち込めるものとの出会いを引き寄せてくれます。
もし、この記事を読んで少しでも「やってみようかな」と思えることが見えたなら、ぜひ今日、その小さな一歩を始めてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。