ルールづくり

無理をしているサインの見極め方|成長と無理は似て非なるもの

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こんにちは、けうzenです。

今回は、「無理をしているサイン」について考える記事を書いてみました。

やるべきことをこなしながらも、心も体もいつもギリギリ。周りからは頑張っているように見えても、自分の中では本当にこのままでいいのか違和感がある。少しの疲れなら成長のためと腹を括れるかもしれないけれど、気づいたらそれが慢性化していて、今日も頑張らないといけないと思うと気持ちがどんよりする。

私自身も、そんな「無理をしているサイン」を見過ごして、壊れそうになった経験が一度あります。今やってることが無理があるのか、それともこのしんどいのは単なる甘えなのか、その境界の見極めって難しいですよね。

でも、もしその境界を、意外とシンプルな視点でしっかり見極められるとしたらどうでしょうか。

ということで今回は、「成長と無理の違い」について例え話を交えてイメージを共有して、その後「無理をしているサイン」を見極める4つの視点について解説します。

この記事はこんな方におすすめ
  • 最近ずっと疲れが取れず、原因が分からない
  • 仕事や日常でのしんどさが「無理」に当たるのか判断したい
  • 自分が壊れる前にセルフチェックできる基準を持ちたい

この記事を読み終えるころには、自分が今無理をしているのか、今のやり方を考え直した方がいいのか、判断する基準を手にしていることでしょう。

それでは、どうぞ!

有酸素運動をしてて気づいた話

この記事を書こうとしたきっかけは、有酸素運動をしてて気づいたことがあったからです。それは、ランニングや筋トレで心肺機能や筋力は成長するけど、それとは別に「しんどさの許容量」も一緒に成長するということです。

私は普段、HIIT(High-Intensity Interval Training)という形式の有酸素運動をしてますが、長く続けてると同じ負荷に対するしんどさはほぼ変わらなくなってきます。しかし最近気づいたのは、同じしんどさへの受け止め方が変わってきたことです。

具体的には、(このしんどさは今まで何度も経験してきたから普通、もう少しいける)という感覚です。体力が昨日と今日で劇的に変わるわけじゃないので、しんどさそのものは減っていないのだけど、気持ちの中での受け止め方が変わっている。これがいわゆるメンタルの成長、しんどさの許容量の成長だろうと個人的に捉えています。

しんどさの許容量も成長する

今までずっとやってきた負荷で続けていると、しんどさはもちろん感じるけど、それは普通のこと、というような感覚が出てきます。

そして、今の負荷に対するしんどさを「普通」と感じるようになったら、負荷を少し上げられます。負荷を上げたら、もちろん最初は今までよりきついです。これは当然のこと。でもまた、「このしんどさは普通」と受け入れられるようになっていきます。これが『しんどさの許容量の成長』です。

そしてこの「しんどさの許容量の成長」は、運動に限った話ではなく、仕事にも通ずるものがあるのではないか、と考え着いたのです。

初めての仕事は、段取りも手際もまだ分かっていない状態なので、受け止められる負荷も小さく、慣れた仕事よりもしんどいものです。例えば、記事執筆を考えてみると、何を書くか、誰に向けて書くか、書く手順、伝えることの言語化、内容の順序調整など、何も分かってない状態から始まります。これら段取り・手際は何回も作業を繰り返して少しずつ分かるようになっていきます。筋トレで言うところの「筋力」の成長がこれですね。

その後、記事執筆を何度も繰り返していくと、段取り・手際が成長するとともに、その成長幅は少しずつ小さくなっていきます。成長幅が小さくなるので、同じ負荷に対して感じるしんどさは同じです。しかし、(このしんどさはもう慣れた)となって、今までよりも更に一歩、作業を前に進めることができてしまうことがあります。段取り・手際は変わらないけど、しんどさの許容量が増えた瞬間です。

このように、知的生産に関わる仕事においても、しんどさの許容量の成長があります。この捉え方は「しんどさ」が関係するもの全てに適用可能な視点だと考えられます。

それでも限度はある

では、この「しんどさの許容量」はどこまでも成長するものなのでしょうか。究極的に言うなら、24時間365日休みなしで働き続けられるでしょうか?

答えはもちろん「NO」です。

いくらしんどさを受け入れられる許容量が増えたとしても、限度があることを認める必要があります。どこまでも許容できるわけではない、どこかから必ず『無理』になっていきます。ここでようやく今回のメインとなる疑問に辿り着きました。

それは、『成長と無理の境界はどこにあるのか?』ということです。

運動や仕事など「しんどさ」が関わるものに対して、私たちは「しんどさの許容量」も成長するのでした。しかし、受け入れられるしんどさには明らかに限度があります。私たちは『無理』に踏み込まない範囲内で、活動する必要があるのです。

それでは、「『無理』に踏み込まない範囲」とはどこなのでしょうか?もし「成長と無理の境界」が分かれば、『無理』に踏み込む前に引き返すことができます。

緑地と砂漠のたとえ話

ここで、「しんどさの許容量の成長」を、円形の農地を外側へ拡大するようなイメージで捉えてみます。

最初は、ごく小さな農地しか持っていません。これを外側に耕して農地拡大するイメージです。農地を外側に拡大することはつまり、許容できるしんどさのエリアを拡大することにあたります。農地の広さが、今あなたが許容できるしんどさの総量です。

拡大する土地が緑地であれば、農地として拡大できる=許容できるしんどさエリアを拡大できます。しかし、外側に農地を広げていくと、ある境界を跨いで、砂漠になっています。砂漠には、どんなに努力しても農地拡大はできません。砂漠は許容できるしんどさエリアの外ということです。

この緑地と砂漠の境界が、成長と無理の境界です。境界は、人間の生物的限界から存在していて、変えることはできません。今見つけようとしているのは、この『緑地と砂漠の境界』というわけです。

境界を見極める方法

さて、今立っている場所が緑地なのかそれとも砂漠なのか。

これを見極めるための視点は、体感として大きく分けて4つあると私は考えています。

1. 一ヶ月続けられるか

まず、今のしんどさを一ヶ月間受け入れ続けられるか、この視点で考えてみます。

仕事を滞りなく消化していく上で、2、3日の無理が必要な場面も時にはあります。しかし、そのしんどさが2、3日ではなく1ヶ月続くとなるとどうでしょうか?もし「無理」と感じるなら、それは間違いなく砂漠に踏み入っています。

そんな状況を0にすべきとは言いません。私も無理を0にするのは綺麗事だと思っています。しかしながら、自分が今砂漠に踏み入っていることを認識するのは大事なことです。(ああ、今私のしてることは無理なんだな)と自覚できれば、対処を考えることに進めます。

そして、その無理をリカバーさせられる仕組みを自分で作っていくべきでしょう。

「今のしんどさを1ヶ月続けられるか」が第一の基準です。

2. 身体・メンタルの異常が一週間以上続かないか

日々を一生懸命生きてると、誰でも疲れは出てきます。一生懸命じゃなくても疲れてくるくらいです。そんなときに重要なのは「回復スピード」です。

正常ではない身体・メンタルの状態が一週間以上続くなら、それは単なる一時的な疲れではなく、無理をしている可能性が高いです。

回復スピードが追いついてない例
  • 寝ても疲れが取れない
  • どうも食欲がない
  • 気分が常に落ち込んでいる

疲労に回復スピードが追いついてない状態は、「持続可能ではない=無理をしているサイン」と判断していいです。

3. 普段ではあり得ないミスが増えていないか

無理をしていると、次第にエネルギーが切れてきます。必然的に集中も続かなくなってくることが多いです。

いつもの自分なら到底考えられないようなミスが目に余るときは、無理をしていると判断していいでしょう。知的生産に関わる作業の場合、いつも通りの行程をなぜかすっ飛ばして後から不備に気づくなどの現象が現れたら要注意です。

普段しないような単純ミスを繰り返す、物事の段取りがうまく組めない、考えを深められない、何を考えていたか分からなくなる。こんな現象が現れたらそれは、脳がエネルギー不足になっている証拠です。

今取り組んでいる作業は、自分にとって無理の領域に踏み込んでいるのだと判断してあげましょう。

4. 娯楽を楽しめているか

4つ目は、「娯楽を楽しめているか」です。これは意外と見落とされがちですが、とても分かりやすい基準です。

好きな音楽を聴いても気分が乗らない、趣味の時間が面倒に感じる――こんな現象は、身体にもメンタルにも余裕がなくなっている兆候です。人は余裕があるときにこそ、遊びや趣味を楽しめます。楽しい時間を確保して自分の手で自分をいたわれるなら、まだましです。

今まで楽しかったことが楽しめなくなったとき、何も楽しく感じなくなったとき、それは無理をしている状態に長くとどまりすぎて疲弊しきってる状態と考えていいです。今の取り組み方を考え直す必要があります。

まとめ

今回は、無理をしているサインを見極める方法について、成長と無理の違いを「緑地と砂漠の境界」という視点から解説しました。

まとめ
  • 運動や仕事などを通じて「しんどさの許容量」は成長する
  • しかし、しんどさ許容量にも限界はあり、それを超えると無理の領域に入る
  • 成長と無理の境界を見極める4つの視点
    • 今のしんどさを1ヶ月続けられるか
    • 身体・メンタルの異常が一週間以上続かないか
    • 普段ではあり得ないミスが増えていないか
    • 娯楽を楽しめているか

適量のしんどさは、自分の能力や許容量を少しずつ広げてくれる大切な要素ですが、無理を続けることは心身を消耗させ、長期的にはパフォーマンスも生活の質も下げてしまいます。

自分が今立っている場所が「緑地」なのか「砂漠」なのかを見極められるようになると、健康や成果を守りながら成長を積み重ねられるようになります。

この記事の内容を何度も見返して、無理をしている境界を適切に判断する眼を習得していきましょう。今回お伝えした4つの視点で「今の自分の立ち位置」をチェックし、必要なら立ち止まる経験を一度してみてください。一度経験するだけで、今後、無理を見て見ぬ振りせずに済みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。